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神田川をさかのぼり、「川の王様」を探そう! [新宿DASH]

新宿に自然を取り戻す企画

昔の新宿は山も川もある、豊かな自然に恵まれていた。それを利用した畑や田んぼ、雑木林などが多く広がる土地だった。
江戸時代には、白キツネ、サル、タヌキ、キツネ、カッパ(市ヶ谷の伝承=カワウソ)、シカなど多くの動物が生息していたという。落合ほたる=ホタルもいたようだ。
しかし、明治以降の近代化や戦後の急速な都市開発によって、自然が激減してしまったこの新宿を、人間と生き物が共に暮らせる未来の街をつくろう!というプロジェクト「新宿DASH」が2016年にスタートした。

神田川をさかのぼり川の王様を探す

新宿のベース基地(東京富士大学)の屋上に色々な生き物を呼びたいと池作りの準備に入ったTOKIO。
2018年3月、校舎と校舎を結ぶ橋の上には国分、城島、生物専門家・川上さんの姿があった。
国分「やっぱり川って大事なんだよね」
川上さん「川があるから、やってくる生き物が結構いるし、新宿にとっては神田川が生態系の中心です」
一同が眺めていたのは、下を流れる神田川。神田川は昔はいろいろな生き物たちが集まる場所だったが、昭和から戦後になって家々が建ち並ぶようになり、岸はコンクリートで固められ、川には生活排水が流れ込んだ「死の川」になり果てた。
しかし、現在では自治体や住民の努力でかなり川が改善されてきている。
川上さん「川の王様、神田川の象徴がいるんじゃないですかね」
国分「えっ、僕まだ見たことないですよ」
城島「気になりますね」
川の王様とは、江戸時代にはタイ、カツオと並ぶ三大高級魚と言われた魚。
国分「川の王様探しに行きましょうよ!」
城島「行きますか」

ということで一行は神田川河口の柳橋へ。柳橋は昔は芸者がいて、橋にはその名残のカンザシのレリーフが飾ってある。そしてここは神田川が隅田川へと合流する地点。その近くにある屋形船の船長さんの新倉さんを訪ね、船を出してもらうことになった。新倉さんはDASH海岸の木村さんの友人。一行はボートとゴムボートに分乗して神田川を上る。
国分「結構、水草生えてますね」
護岸は緑っぽくなっていてアオノリの仲間が繁茂していた。
川上さん「(川の王様は)水草も食べるし隠れた生き物も吸い込むんです」
しばらく行くと鳥の群れに遭遇。
国分「あれは何ですか?」
川上さん「ゆりかもめ、別名都鳥と言われてます」
(平安時代、在原業平の『伊勢物語・東下り』に「名にし負はば いざ言問はん都鳥 わが思ふ人は ありやなしやと」とあり、都鳥が詠まれている。ちなみに「言問」が「言問橋」に、「わが思う人」(吾が妻)が「吾妻橋」、業平が「業平橋」とこれから取られている)
川上さん「ユリカモメはエサを漁りに来てる、いろんなエサが豊富なんでしょう」

一行は秋葉原の万世橋で地下鉄が地上に出る瞬間を目撃。
川上さん「この上が御茶ノ水で、お茶にするのに美味しい水が湧き出たので、この名がついたんです」
国分「そんなきれいな水があったんだ」
川上さん「かつては川の王様にとっても良い環境だったんでしょうね」
城島「どこにおるんやろ王様」
このあたり(御茶ノ水橋から水道橋まで)の岸は東京都が生物にとって棲みやすくなるようにと、ブロックを重ねて穴をたくさん造っている。

いろいろな生物に遭遇

国分はめざとく、何かの生物を網ですくった。水槽に入れると、
川上さん「テナガエビのメスですね。オスはもっと手が長い」
テナガエビは清流を好む生き物で、東京のど真ん中にいるというのは、川がかなり浄化されてきた証拠だ。
川上さん「これ(テナガエビ)もバリバリ食べちゃうんですよ」
国分「何だそいつは?」

水道橋に出ると橋の上に人だかり。いち早くTOKIOの一行を見つけた若者たちだ。
若者たち「リーダー!」
国分「何のライブ?」
若者たち「ONE OK ROCK」
国分「楽しんでね」
若者たち「TOKIOも好き!がんばって!」
国分「ありがとう!」
こういうやりとりがあった東京ドーム付近。
川上さん「ドーム付近は湧き水がいっぱいあったんですよ。枯れたわけじゃないので今でも流れ込んでる可能性が」
城島「ここは(川の王様が)いそうだね」
国分「あ、いっぱいいた!魚が」
と、網ですくう国分。水槽に入れると、小さな魚だった。
城島「ここまで来てるんですね、ハク」
春、海から川へ入った「ハク」(2〜3cm)は夏には15cmほどの「オボコ」になる。秋25cmまで成長すると「イナ」となり、川を下り、冬30cmを超えると「ボラ」となる。
川上さん「(川の王様は)ハクを吸い込むようにして食べちゃいます」
つまり川の王様に遭うチャンスが多くあるということだ。

しばらく行くと川が二手に分かれていた。飯田橋だ。
川上さん「右へ行くとベース基地の方、左は皇居の外堀(市ヶ谷方面)です」
かつては川の水が合流するこの辺りには、フナやウナギやテナガエビに加え川の王様もいっぱいいたという。
ここで国分は大きな魚影を発見した。
国分「デッカ!何だろ今の?」
城島「(それなら)王様っぽいね」
川上さん「いよいよ現れたかな」
川の王様は、春になると深みから浅瀬へ上っていくというので、上流へ行くほどいる公算が高くなる。
という間に一行はカメと遭遇。川上さんによると「クサガメ」で、江戸時代に入ってきた外来種とのこと。
川上さん「江戸時代に流行った、亀を自然に放つとご利益があるという信仰でカメが入ってきたんじゃないでしょうか」
神田川沿いにも「放し亀屋」というのが当時の絵に描かれているので、ここで発見したのはその子孫か?
いずれにしても昔からいるカメなので放しても構わないとの川上さんの言葉で、クサガメは川に戻った。
城島「透き通ってるからきれいに見えるな」
クサガメの泳ぎを見て城島が言った。川はかなりきれいになっていた。

「川の王様」とは野生のコイのことだった

ボートは江戸川橋にさしかかった。
川上さん「ここから取水して水道橋まで送ってたんです」
このあたりには、小川がある「ホテル椿山荘東京」から今でも湧き水が流れ込んでいる可能性が高い。
川は徐々に狭く浅くなっていった。
西早稲田では川床が露出するまでになっていた。これ以上ボートで進めないので、降りて歩くことにした。
城島「王様はこんな浅いとこにおんのかな?」
国分「(さっき見たデカいのが)こんな浅瀬にいるかな?」
川上さん「(川底は)関東ローム層の下にある上総(かずさ)層というもので(その上は下総層)、川が削ってできた川底です」
川底は洗濯岩のようだ。
城島「いつ頃の時代だろ?」
川上さん「数百万年前ですね」
城島「(それにしても王様は)いないねえ」
国分「と諦めかけたその時、(バシャンと跳ねる音)わ、いた!」
と一行は大きな魚を発見!
国分「これですか、王様は?」
川上さん「そうです」
魚影はかなり早く泳いでいる。追うに連れて数が増えてきた。
一同「いたいた!でかーい!」
城島「ということは、王様の正体は黒い鯉?」
川上さん「そうです」(笑)
国分「完全な野生の鯉ですか?」
神田川のコイは臭みがなく、江戸時代にはタイ、カツオと並ぶ三大高級魚で、徳川家康以下三代の将軍に献上されたと伝わる神田川の象徴。一度は姿を消した野生のコイが再び神田川に戻ってきていたのだ。
川上さん「今、産卵の時期なんです。いい浅瀬を見つけて群れで集まる。川底の岩や砂利に卵を産みつけるんです」
城島「雨降らないと産卵が見られないかもしれない」
というのも、コイが産卵するのは雨上がりの晴れ間の限られた瞬間だけ。1匹のメスに数匹のオスが群がり、激しく体をぶつけ合う。城島はDASH海岸での経験などから、それを知っていたのは流石(さすが)だ。

コイの産卵=神田川にコイが戻ってきた

3月下旬から4月上旬まで天気が続き、雨が降ったのは4月15日。その翌日、一行は先日と同じ場所で橋の付近からコイを観察した。
国分「橋の下にもいるんすよ、いっぱい」
川上さん「これは(神田川では)初めて見ました」
川上さんの子供の頃はまだ「死の川」だったから、見られなかった光景だという。
国分「先生、オスメスは見分けられますか?」
川上さん「卵持ってるからお腹が張ってるのがメスでしょう」
城島「おっ、メスの周りに固まってきましたよ」
国分「ああ、行っちゃった」
川上さん「寒いかな」
この日気温が12℃なので産卵にはいたらなかった。
そこで一行は、水中カメラマンの中川さんが昨年(2017)4月12日に撮影したコイの産卵光景をビデオで見ることにした。ビデオは見事に産卵風景を捉えていた。川上さんは神田川の産卵風景を見るのは初めてだという。ここで産卵するということは一時的にやってきたのではなく、きれいな水や豊富なエサ(アオノリの仲間・テナガエビ・ボラ)があるからこそ。野生のコイは完全に戻ってきたと言える。

ということは、TOKIOのベース基地の真下の川に水草を植え、岩場をつくり、さらには雨水を浄化した池からきれいな水を流せば、野生のコイが産卵にやってくるはず。
そのためには、
国分「池だよ」
池造り再開! 
雨水を浄化して池に流し、さらにその水を川へと──夢が膨らんできた!


(2018年5月27日放送「ザ!鉄腕!DASH!」より)

【ザ!鉄腕!DASH!公式HP】http://www.ntv.co.jp/dash/


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