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DASH海岸育ちのアユを追って、夏の多摩川大冒険!!絶滅危惧種3種発見! [DASH海岸]

東京湾を多様な生き物が棲める海へ

DASH海岸から離れ多摩川へ

東京湾の工業地帯の一角にある横浜DASH海岸は、今年で6年目。さまざまな工夫を施して生き物たちを呼ぼうと努力した甲斐あって、工場に囲まれているとは思えない透明度の水を実現。環境が良化した結果、生き物たちも予想を超える種類が集まり、しかも繁殖している。

DASH海岸育ちのアユはいるか

夏の終わりのある日、多摩川の河原にやってきたのは、城島、山口と海洋環境専門家の木村尚(たかし)さんの3人。

多摩川で探しているのは、今年(2015年)1月に横浜DASH海岸でたくさん見つけたアユの赤ちゃんたちが育って、多摩川を遡上しているのではないかと、成長した姿を見つけにきたのだ。
アユは赤ちゃんの間は海で育ち、春大きくなると川を上る。5月に多摩川の田園調布辺りでたくさんの若アユ(5cm)を確認した3人だった。
7月には中流の瀬を登るアユを確認、アユたちは奥多摩の豊富な苔のあるところを目指しているのだ。
奥多摩の川底にはアユの大好物の苔がたくさんあり、水もきれいだ。苔を食べどんどん大きくなったアユは「清流の女王」とも呼ばれている。
かつて徳川将軍家に献上された多摩川のアユだったが、昭和30年代、生活排水による汚染が進み、アユはほぼ全滅。しかし近年、さまざまな努力で川の水質を改善し、アユが戻りつつある状況だ。

城島、山口、木村さんの3人は、海から51km、東京サマーランド付近の昭和用水堰に。
「DASH海岸育ちのアユもいるのかな?」と城島が言うと、
「いないってことはないと思います」と答えたのは、東京都島嶼(しょ)農林水産総合センターの安斎さん。初夏に神田川をご一緒した方だ。安斎さんは江戸前アユを増やすため多摩川で生態調査・保護を行いながら棲みやすい川にしようと、産卵場所づくりなどアユのための環境整備を進めている東京都の職員の方。今回TOKIOに合流してもらい、同僚の高瀬さん、橋下さんも加わって、みんなでアユの実態調査となったのである。
城島がいい流れを見つけた。
「アユは流れを選んで棲みつきます」と安斎さん。
緑の苔がいっぱい生えてるところを見つけた山口は、「オレがアユだったらこういうところに来るな」と言ったが、安斎さんは「アユはこういう苔じゃなくて、こういう苔を好みますね」と、茶色い苔が着いた岩を示した。緑のは緑藻で、こっちは珪藻・藍藻。こっちの方をアユが食べるのだという。「赤っぽいやつなんですか」と山口は感心した。

絶滅危惧種3種を発見!

みんなで追い込んで、網に魚を入れる。網の中には、東京都の準絶滅危惧種の「カマツカ」という体長10cmの魚が入っていた。これを水槽で観察。
「西日本では川ギスとも呼んで、シロギスみたいにうまいって言われてます」と木村さんが解説。
「天ぷらにするとうまい」
この魚は砂を吸い込み、砂に着いた苔を食べているとか。また、砂を隠れ処にし、きれいな砂地にしか棲めないという。通称「スナモグリ」とも。それだけ多摩川がきれいになった証拠だ。
山口はこれを元の川に戻した。

しばらく上流へ行くと、アユがいそうなポイントが見つかった。
追い込んで網を受ける。
なにか入った。水槽で観察すると、安斎さんが「ムギツクだ。また(珍しいのが)1種類増えちゃった」と言った。聞けばコイの仲間だという。ジャパニーズ・ペンシル・フィッシュとも呼ばれ観賞用として1匹800円だとか。
また、網の中には「オヤニラミ」という小さな魚も入っていた。メバルに似ている。木村さんは観賞用として1匹2000円と説明してくれた。大人になれば体長15cmになりエラのところに目みたいな模様があり、子どもが親をにらんでいるように見えるところからのネーミングだという。また卵をにらみながら守っているからだとも。これは安斎さんの解説だ。

さらに行くと、山口が何かを見つけた。
「なんだなんだ!何かいる!」と城島は大騒ぎ。
山口がこれを捕獲。スッポンだった。一日の大半は川底の砂地に隠れて過ごすが、は虫類なので息継ぎが必要だから、ときたま水面に顔を出す。スッポンもまたきれいな水を好む絶滅危惧種なのだ。

アユを発見

そこからさらに行くと、流れが速く、いかにもアユがいそうなところが。
岩の苔を見るとアユが食べた跡が付いていた。
「これはいる!」と、追い込んで網を構えると、ピチピチとはねる魚が2匹。
アユ(体長12cm)とウグイだった。同じような大きさで同じようなスタイルなので区別がつかない。
「アブラビレ(アユ特有のヒレ)が付いているのがアユです」と安斎さん。
「唇も(アユの方が)がっしりしてますね」と城島が言うと、
「苔を食べるため頑丈な唇になっています」と安斎さんの弁。
すると、木村さんが「この中ビュンビュン泳いでる」と指差した。
川の中にカメラを入れると、多くのアユが勢いよく泳いでいた。
10cmくらいで上流にいるアユより小さいようだ。これは苔がそう多くないのが原因だという。上流では川底に苔がびっしり敷き詰められているが、中流のここではそうではないので、アユは小ぶりだ。
しかし、安斎さんが言うには、多摩川のいろいろな場所で増えているのは良いこと、どこか一カ所で病気などでアユが死滅しても、他のグループが子孫を残せるようになったと。
この状況を喜ぶ安斎さんとTOKIOたちだった。

秋川渓谷でアユを釣り食す

上流の秋川渓谷へ行った。海から61km。
「ここは江戸前アユが目指す最上流のひとつです」と安斎さんが説明。
山口が箱眼鏡で岩を覗くとダイナミックな食(は)み跡が付いていた。
これは大物がいると、葦の根元に網を突っ込み、アユを追い込む。
すると、山口が何かを捕まえた。
「何だこれ?」
「あっ、これは全国的に大変なことですよ」と木村さん。
捕まえたのは「スナヤツメ」(ヤツメウナギ)だった。食用のカワヤツメは川で生まれ海で育つのだが、スナヤツメは一生川で過ごす。水質に非常に敏感で、絶滅危惧種の最高ランクに位置する。このことは多摩川の水質が断然良化している証拠だ。
安斎さん「子どもの頃に1回見たくらいだなあ」
木村さん「私は図鑑でしか見たことない」
ということは非常に貴重な発見なのである。
安斎さん「絶滅危惧種と言っても伝説的な危惧種ですよ」
山口「じゃあ、カッパ、ツチノコ、ヤツメみたいな」
山口はそっと、貴重なヤツメを川へ戻した。

川にカメラを設置して待つこと30分、大きさ25cmのアユが来た。苔を盛んに食べている。
別のアユが来たが、追っ払った。縄張りである。上流まで来るアユは闘争心が強く、えさ場を守り、どんどん大きくなるのだ。
「江戸時代、多摩川上流のアユは御用鮎と呼ばれ、将軍家だけが食べることを許された」と安斎さん。
「お殿様が食べていたというアユってどんなものか、味わってみたいですね」と城島は俄然食欲が湧いてきた。
そこで、別のポイントに行き、地元の川漁師さんの指導で釣ってみることになった。
川漁師さんは、養殖アユをおとりにして、それに釣り針を付けた「友釣り」という方法でアユを釣っている。つまりアユは他のアユが来ると追い払おうとする、その時に針にかかるという方法なのだ。
早速山口もやって、見事20cmのアユを釣り上げた。
さらにこのアユ(天然アユ)をおとりに使って別のを釣り上げる。
城島も釣り上げ、木村さんも釣り上げた。
元気のよい天然アユをおとりに使うことで、さらに大きなアユを釣ることができる。
木村さんひとりで12匹。この日一番の大物は25cm、山口が釣り上げた。

釣ったアユは塩をふって串に刺し、炭の周りに立てて焼く。遠火で1時間以上焼く。
半分火が通ったアユは、淡口醬油・酒・みりん・昆布と一緒にお米の上へ。炊き込みご飯に使うのだ。
炊きあがったら、骨を抜いてばらし、ご飯と混ぜて竹筒の中へ。
また、アユを片栗粉にまぶして揚げれば、唐揚げとして美味。
良質な苔を食べたアユは牛乳4本分のカルシウムがあるという。
アユの塩焼きを食べた城島は「ふわっふわ!」「うまい!」
木村さんは「最高の苦みですね」と感激の体(てい)。
炊き込みご飯を食べた山口は「ふんわり、いいね!香りがいい!」
城島は「料亭で出てきそうな、上品な味やなあ」と感動。
安斎さんも「釣ってよし食べてよしの魚ですね、アユは」と笑顔。

「DASH海岸もキレイにして、広げていきたいですね」と城島が言えば、
「アユが下ってきた時に、海がキレイであればね」と木村さんもこれから目指すことの大事さをしみじみと口にした。


(2015年9月13日・日本テレビ系放送「ザ!鉄腕!DASH!」より)
【DASH海岸公式HP】http://www1.ntv.co.jp/dash/contents/coast/




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