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DASH海岸のマハゼに竹筒の避暑地をプレゼント/城ヶ島のマダコのマコちゃんの産卵 [DASH海岸]

東京湾を多様な生き物が棲める海へ

東京湾の工業地帯の一角にある横浜DASH海岸は、今年で9年目。さまざまな工夫を施して生き物たちを呼ぼうと努力した甲斐あって、工場に囲まれているとは思えない透明度の水を実現。環境が良化した結果、生き物たちも予想を超える種類が集まり、しかも繁殖している。

DASH海岸のマハゼに竹筒の避暑地をプレゼント

2018年9月、城島と海洋生物専門家の木村さんは、横浜DASH海岸のマハゼがおかしいとのスタッフの連絡を受け、海岸に急行した。
マハゼは東京湾でよく獲れる魚だったが、東京湾の埋め立てや汚染で激減していた。しかし近年、数を徐々に増やしつつあり、ここDASH海岸にもやってきてくれたのだ。
しかしこの晩夏〜初秋の海岸でのマハゼの様子がおかしい。人が近づいても逃げないで水底にじっとしたままで、呼吸も荒い。
水温を測ってみると28℃あった。早く何とかしないと死んでしまう恐れがある。
そこで城島と木村さんは、竹筒を9本ピラミッド状に重ね紐でしばったものを3つ作った。
城島「これで竹筒が日陰になってハゼが入れますから」
木村さん「もし入ったらスゴい」
この竹筒の組み合わせを干潟のど真ん中、3カ所に設置した。
城島「避暑地。マハゼにとって軽井沢」
木村さん「そうですねえ、軽井沢のカフェテラスですねえ」
竹筒の中を測ってみると26℃。2℃低かった。
城島「筒の中、ひやっとしてます!」
木村さん「これは入るでしょう」
水中カメラで観測すると、やがてマハゼが「カフェテラス」に寄ってきた。しばらくして、おもむろに避暑地へ入って行った。
木村さん「竹の避暑地は画期的!」
城島「これでハゼが元気になって欲しいなあ」
すると、次から次へとマハゼが避暑地を見つけて竹筒へ入って行った。中にはあくびをするマハゼもいる。荒い呼吸だったのが、居心地がいいのだろう、静かに休憩している。
しかし、人気が出過ぎて、オレにも入らせろとばかり、はぜ同士でケンカが始まるありさま。
城島と木村さんは、ケンカするくらい元気が出たマハゼにひと安心した。

そのうち、珍しい魚が姿を現したから、二人は驚いた。
城島「えっ、ここにいるの?」
木村さん「すごいことですよ。高級天ぷらネタ」
シロギス(白鱚)だった。ご他聞に漏れず、この魚も埋め立てや汚染で東京湾から姿を消した魚の一つだ。
城島「ちょっと、感動してるんですけど…」
木村さん「感動してるのよくわかる」
それほど貴重な魚なのだ。
城島「きれいだ」
木村さん「別名・白雪姫。夏のギラギラした砂浜が大好きで、砂に擬態するため白い体をしているんですよ」
城島「そういうことなんですか」
木村さん「産卵で浅瀬に来てるんですね」
城島「えっ!産卵!!きれいな砂浜で子を産むんでしょ。それじゃDASH海岸を選んでくれたってことですか!?」
木村さん「そういうことですよ」
暑い海岸では大型の肉食魚の食欲が落ちる。それを狙ってその隙に海岸でシロギスは産卵する。1匹で3ヶ月で約180万個の卵を産むというから驚きだ。
木村さん「夏の暑い時に産卵するのって意外に多いんですよ」
イサキ、クサフグ、カワハギなどがそれだという。
木村さん「タコも暑い時に産卵するんだけど、城ヶ島のタコが産卵できないで困ってるらしいですよ」
城島「城ヶ島で!?」

城ヶ島のマダコのマコちゃんの産卵の記録

東京湾の入口=城ヶ島はタコの名産地。
海の中でイセエビやアワビ、サザエをたくさん食べるから、旨味たっぷりとなる城ヶ島のタコ。
城ヶ島で産卵して、産まれた子どもは海流に乗って東京湾の各地に行く。これが産卵できないとなると一大事である。
そこで城島は、城ヶ島に石橋英樹さん(47=城ヶ島漁業協同組合理事)を訪ねた。城島と同い年で、4男4女のお父さんで、海の生き物を育てるだけでなく、外敵の駆除や貝(アワビ)の放流なども行っていて2017年農林水産大臣賞を受賞したスゴ腕漁師である。
城島が石橋さんにタコが産卵しない原因を訊くと、暑さではないという。
それならばというので、現場に行くことになった。
タコがいるのは水深3m以上、カナヅチの城島では潜水は不可能なので、7人の潜水士に協力を願った。映画『アルマゲドン』で地球を救う勇士に見立てて登場した7人、真ん中には日テレの桝太一アナウンサー、プロダイバー、水中カメラマン、潜水ディレクターの面々。

城ヶ島は約500万年前に起こった火山の爆発でできた、岩場だらけの島。城島は松岡とともに3年前に伊能忠敬が行ったと同じ方法で城ヶ島を測量したことがある他、再三再四城ヶ島を訪れているから、城ヶ島はもうおなじみだし、名前も近い。そんな城島と船長の石橋さん、潜水士の面々は、城ヶ島西の「岩骨」と呼ばれるタコ産卵スポットへ向かった。流れが速い危険な場所でもある。
桝アナは魚が専門とあって、ヒラメ、ミノカサゴ、キンギョハナダイ、イサキなどを次々と指摘。東京湾で最大級といわれる500種類以上が生息する岩場なので、次々と色々な魚が現れる。シラコダイ、クエ、バルスイバラモエビ、アカハタなどもいた。
タコはこういう岩場で、入り口が狭く1匹分のスペースがある穴の中で産卵するという。

しかしそのような穴が見当たらない。プロダイバーに言われて桝が砂地を掘ると、岩が出てきた。
つまり、穴は砂で埋まってしまったのだ。
その原因は去年の超大型台風21号のせいだという。2017年10月23日、相模湾、東京湾を直撃した21号は城ヶ島に襲いかかり、陸も海底も土砂が堆積してしまった。タコの産卵スポットも砂が覆いつくしてしまったのだ。

船に戻った桝アナたちは状況を伝え、城島、石橋さんなどと対策を練った。その結果、人工的なタコの産卵場所を設置するしかない、ということになった。
タコ壷はプラスチック製、コンクリート製、素焼きといろいろあるが、木村さんの話では岩と同じ質感の素焼きが一番いいとのこと。そこできれい好きなタコのため素焼き壺に着いたフジツボを落としてきれいにする。次に壺を乗せるための木枠を組む。タコ壷マンションは2階建てだ。ロープでがっちり固定してマンションは完成した。
城島「メゾン城ヶ島」
桝「満室になってほしい」

設置場所は産卵スポットに近い防波堤の内側に決めた。ここなら比較的波が静かなので。
水深7mのところに設置した。

今年は台風が多く、タコ壷が心配された台風一過のある日、城島、木村さん、石橋さんが合流してタコ壷調査を行った。調査するのは水中ドローン。
設置場所へドローンを潜らせると、「メゾン城ヶ島」にはすでにタコの入居者がいた。
城島「うわっ、これ第1号や」
木村さん「すごいなあ!」
城島「女の子だ。名前つけたいな。マダコの真ん中取ってマコちゃん」
石橋さん「昭和っぽくていいですね」
城島「卵産んでくれたら嬉しいですね」

引き続きドローンで海中を観察すると、マコちゃんの近くにオスタコがいた。精子が入ったカプセルをマコちゃんに渡し、これを受け取ると恋愛成立なのだが、マコちゃんはこれを拒否。2回目も拒否。めげずにオスは3回目にチャレンジすると、マコちゃんはこれを受け入れた。
城島「粘り勝ちだ。カップル成立!」
木村さん「たぶんタコ壷の上に卵を産みつけますよ」
そしてメスは卵を守り、全部の卵が孵り巣立ちを見届けると、衰弱して死ぬのだという。

後日、桝アナとプロダイバーがタコ壷の確認で海中に入った。
この前の壺にはマコちゃんはいなかったが、別の部屋に移っていた。しかも貝殻を入り口に置いて。
これは防犯上のセキュリティ対策だという。
桝アナたちはその後、マコちゃんの部屋の上部に産みつけられていた卵群を発見した。
桝「藤棚の花みたいですね」
木村さん「だから別名・海藤花(かいとうげ)というんですよ」
桝「1個1個が透明な米粒。生命の息吹を感じますね」
木村さん「やりましたね」
城島「ちっちゃ!イカと全然違う」
イカの卵はコウイカで約1cm、マダコは約2.5mmなのだ。
ダイバー「10万個産むっていいますから」
石橋さん「お互いが兄弟かもわからない」
城島「すごいなあ!」
石橋さん「口で酸素を送ったり、掃除したり、つきっきりで孵化までお世話するんです」
城島「スゴイですね、愛情のかけ方」
石橋さん「タコが愛情深いのはほとんど知られてない」
卵たちはしかも、目がわかるほど成長していた。しかし子どもたちが無事に育つのは、10万個のうちの10%だという。その原因の一つに、この日もカメラの前に現れた海のギャング・ウツボなどの襲撃によるもの。この時はカメラマンがマコちゃんを守ったが、場所を知られてしまった。
桝はこれを船上の城島たちに報告。対策を立てることになった。
早速城島は金網を作り桝に渡した。これをマコちゃんの玄関に取り付ければウツボの襲撃を避けることができる。ウツボにはサバの切り身をあげ、お引き取り願った。

10日後、卵は劇的変化を遂げた。小さなタコの形になりつつあったからだ。
卵を産んでから1ヶ月後、卵は銀色に輝いていた。マコちゃんの動きも激しくなっていた。これは卵から出させるためだ。そうしているうちに小さな生命が卵を出た。そして
次から次に一斉にハッチアウト(孵化)した。
こうして赤ちゃんは海面に漂いながらプランクトンを食べて1cmほどになったら魚やカニの狩りを始める。

赤ちゃんたちはすぐに海面に上昇、漂っているのを船から城島が水槽ですくって、マコちゃんの赤ちゃんだと確認した。
桝「祝福されて生まれてきた」
こうして、この子たちは東京湾の隅々に広がっていく。
城島「DASH海岸にも来る可能性ありますね」
木村さん「その通りです」
城島「大きく育てよ。また会いたいね」

5日後、タコ壷を調べると、マコちゃんはいなかった。すべての卵の孵化を見届けて誰にも見つからない場所へ出て息を引き取ったのだろう。
ぜひ、子どもたちは東京湾で増えてもらいたい。


【ザ!鉄腕!DASH!公式HP】(http://www.ntv.co.jp/dash/)で。

(以上、2018年11月4日放送の「ザ!鉄腕!DASH!」より)



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